焼け焦げたメモの切れ端を拾う――
元カラドア帝国、赤鉄城付近戦場跡。
かすかに見覚えのある一本道を駆け上がると、瓦礫の山、そして真新しい墓標が1つ。
自業自得。でももし・・・、
あの時直ぐに逃げ出さず、留まったのなら、結果は少なからず変わっただろうか。
・・・いや、まともに戦う術を持たない今の私では、墓標をもう1つ増やすだけ。
結局何もできなかったのだろう。
どちらにせよ、帰還のための重大な手掛かりを1つ失ってしまったことは確かだ。
そっと花を添え、私はその場を後にした。
・・・嫌な予感を抱きつつ――
終戦後、まだこの世界に繋がっている間に、一度スタート地点を訪れた話。
気持ちの整理はつかぬまま。ぶらりぶらりと一人旅【illust/49800706】
●お借りしました!
餌付けに成功した模様!:ラクス・ルッツさん【illust/49674082】
捧げました。すみません:ヤキトリさん【illust/49703072】
見つかった!:鋼の枝さん【illust/49662806】
2015-05-17 15:07:53 +0000