「なぁお前! 魔法使いだろ?! オレに一発喰らわせてみろよ! 特大のやつを!」
城ならば魔法具のひとつやふたつ宝物庫に隠されているに違いない。
そう考えてターニィは赤鉄城を攻めるザイリク軍に紛れて城内に突入する機会を窺っていたが、カラドア側の守りもなかなか堅く、未だ目的を果たせずにいた。
城周辺で大砲や鎧騎士はいくつか切り払ってきたが、彼らと戦ったところでターニィが満たされることはない。むしろ消耗するばかりである。
このままではお宝を得る前に空腹で倒れてしまう。ひとまず腹ごしらえをしなくてはならない。
ターニィは定食屋を探すような感覚で戦場を放浪し、そこで芳醇な魔力の香を放つひとりのいかにも魔法使い然とした少女に遭遇したのだった。
お借りしました(辻エンカ失礼いたしました)
アルさん【illust/49717141】
お腹は空いてるけど別に取って食ったりはしません【illust/49795252】
■企画元:pixivファンタジアT【illust/49662235】
2015-04-19 09:47:37 +0000