2月13日の金曜日。殺人鬼が恥ずかしそうにしながら声をかけてきた。手に持つモノは赤い箱。見えないように背中に隠すもバレバレである。「ええっと……」と呟き言葉を探す。緊張して言葉が出ないのか、目は泳いでいるし姿勢がどんどん前屈みになっていく。あ、これはヤバイ。何だか、ピッチャーがマウンドで構えているの様に見えてきた。このままでは、自慢の怪力でチョコレートを剛速球で投げかねない。色んな意味でドキドキしながら、じっと次の言葉を待った。
2015-02-13 14:59:10 +0000