「呼ばれて飛び出て俺登場~!あはは、呼んでへんって?
まぁまぁそう言わず、マジック成功したら拍手頂戴な?
1、2、3!」
「子供の笑顔はええなぁ。厄災でな、親失うてしもた子にマジック見せたら、
ちょっと笑ってくれてん。あれはホンマ嬉しかったわ~
暗闇を歩いてたあの子に、ちょっとでも光が差し込んだら・・
俺のマジックでちょっとでも笑ってくれたら、マジシャン冥利に尽きるわ。」
「あれがなー、オリオン座やろ。あっちがな、おおいぬ座。
こうやって眺めてると、星達が動いとるように見えるねんな。
皆それぞれ物語があって、それを想像してると時間経つのも忘れてしまうわ。」
◆名前:ラトグレイア(男/20歳/181cm)
◆所属:風の部隊
◆ステータス
Main素早さ:2
Sub生命力:6
Sub運:2
(合計10ポイント)
◆id:48278637 末尾:7
◆スキル
・1、2、3!:マジックをとくとご覧あれ
・月と星の記憶:月と星が出る夜にかけるおまじない。
次の日の夜までに探し物が見つかる・・かも。
・夜の散歩:ご一緒にいかがですか?
マジシャンの男性。
子供達の笑顔が好きなので、よく子供達の前でマジックを披露している。
よく隊の頭の涼しい人に花を咲かせては怒られて逃げてる。
屋根に登っては夜の空を眺めるのが趣味。月と星が大好き。◆婚姻&既知関係について
相性重視で、id所属種族関係無しにお気軽にっ。
メッセージは即日~2日程でお返事させていただきます。
3日以上経っても反応無い時は、
お手数ですがもう一度お願いします。
不備等もありましたらご一報お願いしますっ
可愛いお姫様
ラプンツェル・フローアートさん【illust/47895294】
闇が迫る夕暮れ時。
水色から青、碧、橙。
そして瑠璃色。
様々な色に移り変わる空をぼんやりと見上げる。
先程まで子供達の声で賑わっていた広場は今はひっそりとしていた。
(なんや寂しいなぁ)
俺の手品を見ていた子供達は家路に帰っていき…
取り残されるのは1人の寂しがり屋の手品師。
大人しく帰るか、と動き出そうとした時、ふわりと足元を何かの動物が横切った。
線で出来た…犬…?猫?
「おぉ?なんやなんや?…これ嬢ちゃんが描いたんか?上手いもんやなぁ」
興味津々に線で出来た動物の後を追うと、小さな女の子が空中に絵を描いていた。
筆の先から色々な物が生み出されていく。
俺は横にしゃがみ込み、その様子を眺める。
「これは…犬かな?あぁっと、泣かんといて!」
犬では無かったようで、女の子の目から涙がボロボロと流れ落ちた。
鳥さんなの…と絞り出すような声。
俺のアホー!大失態やっ
「ごめん、お兄ちゃんが悪かったな。
お詫びに嬢ちゃんが描いた鳥を出してみるな。
ほら、帽子よう見て?
1、2、3っ!」
帽子から飛び出す白い鳥、こぼれる笑顔。
あぁ、やっぱ子供の笑顔はええなぁ
「雨空からお日様になったなぁ。女の子は笑ってる方が可愛いわ。
…そうか、嬢ちゃんラプンツェルって言うんか。
おとぎ話のお姫さんの名前やな。
俺はラトグレイアって言うんや。
姫、宜しくな。」
それから姫とはよく会うようになった。
お絵描きに付き合ったり、星空を眺めたり。
流星群を一緒に見るんだと張り切って起きていたけど、睡魔には勝てず。
すやすやと眠る姫は可愛くて、きっと妹がいたらこんな感じなんだろうなぁと思う。
大きくなったら、俺のお嫁さんになりたいと言う姫。
小さな子供の言う事は可愛いなぁと和んでいたら、続く言葉と表情に息を飲んだ。
彼女なりの真剣な眼差し。
「…わかった、姫が大きくなるまで待つわ。」
短く簡潔に放つ言葉、それを聞いて喜ぶ姫。
そして約束は出来ない嘘つきの俺。
きっと大きくなったら、心変わりするだろう。
それまでは大事な姫を厄災から守ってみせる。
姫の15歳の誕生日。
姫は小さな女の子からすらりとした女性に成長していた。
あーこれは他の男共は放っておかないな、と思った瞬間に気付く。
姫が他の男の元へ…?
そう動揺してる俺に姫がしがみついてきた。
「え、あ、約束覚えとったんかいな…」
どーしよ、俺。
姫の15の誕生日から数年…。
彼女はずっと病と戦っていた。
姫が人の命を簡単に奪う病にかかったと知った時は気が狂いそうだった。
治療法を探して駆けずり回ったけど、奇跡なんてどこにも無かった。
明るく元気な彼女が死にたくないと泣きじゃくる。
「姫…姫の病気が治ったらな、言いたい事があるんや。
それまで…それまで俺がずっと側におるから…。」
俺はどうなってもいい。
だから神様、お願いだから姫を連れていかないでくれ…
願いが通じたからかどうかはわからないが、その日から姫は回復に向かっていった。
言いたい事ってなーに?と、病との戦いで疲れながらも姫が笑顔で聞いてくる。
あー、なんや照れるな…
「姫…じゃない、ラプンツェル。
俺の嫁さんになってくれるか…?
俺はラプンツェルよりずっと年上やし、マジックぐらいしか特技無くて頼りないかもしれへんけど…
ラプンツェルの事守りた…って最後まで聞いてーな!」
一大告白の途中で飛び付いてくるラプンツェル。
そこが彼女らしいというか…
ぎゅっと抱きしめると病のせいか、細く折れそうな身体だった。
改めて災厄の恐ろしさを知る。
まずは結婚前提のお付き合いやな、と彼女の額にキスをする。
「…なんや、不満そうやな。
…もっと凄い事したいんか?
…ぶっは!顔真っ赤でゆでダコみたいやな、ははは!」
泣きたくなる程幸せってこういう事を言うんだろうか。
なんて、なんて暖かいんだろうか。
この幸せがずっと続きますよう…。
◆企画元:ただ一つの
【illust/44307098】
2015-01-20 09:51:06 +0000