煌めく情操世界

引田玲雄@スタンプ発売中
Preview Images1/22/2

⚫︎サイズA1
⚫︎画材:アクリル絵具、カラーインク、ペン、鉛筆、色鉛筆
⚫︎支持体:ケント紙、パネル
⚫︎制作年:2014年
⚫︎作品詳細・コンセプト/テーマ

Face展のために描いた作品。

「 Face」を考えた時に思い浮かぶのは、「顔」だが、「 Face」は感情が表出する「表情」という意味や「それを表す代名詞」といったようなニュアンスも含んでいる。つまり、顔と単純に直訳できるようなものではない。
私が描きたかったのは、その含んでいる「表情」や「それを表す代名詞」のような意味合いの方である。

まず「それを表す代名詞」とは何なのか。それは、簡潔に説明すれば、「日本の顔」と言えば、個人差はあれど、思い浮かべることがあるはずである。

例えば、富士山や東京タワー、また、寿司や日の丸、日本列島、和服、侍、日本刀、ちょんまげなど、それらはイメージに過ぎないかもしれないが、日本を連想させるには適当なものである。つまり、ある意味これらは「日本の顔」として成り立っているのではないだろうか。

そして、このことを私の絵に当てはめて考えてみると、一見なんの関連性もないモチーフだが、この絵に登場するモチーフは単純に、この絵のメインキャラクターの女性が、美や面白さを感じたり、「好きだ」と感じたりしているもので、それらが、彼女を取り囲む形で構成されている。

「メインの女性を構成する要素」、それは「彼女の顔」であり、彼女の肉体的な顔よりも彼女の本質を表していると思う。

美しいもの、すぐれたものに接して感動する、情感豊かな心を「情操」というが、これは正にそれを描いた絵である。
私は、彼女の内面性を表出したような絵を目指した。それはつまり、彼女の世界を描くということ。彼女が美しいと思うものを描くことで、彼女の顔を描こうとした。

メインの女性が「モノクロ」であるのは、彼女の肉体的な顔ではなく、内面性に主眼を置いたものであり、煌びやかに光り輝く金や銀は、彼女がそれらに美や面白さを感じ、感動している様を描いたものである。

白黒のモチーフは彼女の飼っているペットである。それは、彼女の内面性よりも、触れられるぐらい近くに居るということが「内面」だけではないような気がしたためだ。

上述の「表情」については、彼女の表情そのものを指している。彼女が美しいものに何度も出会い、情操観念や世界が拡大していること、色々な美しいものを表現できる可能性を感じて、嬉しさやわくわくする気持ちを、未来を見つめ、微笑む姿で表現してみた。

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2015-01-14 03:39:11 +0000