原始的生命

引田玲雄@スタンプ発売中

⚫︎サイズ:F12号


⚫︎画材:アクリル絵具
⚫︎支持体:木製パネル、ケント紙


⚫︎制作年:2012年
⚫︎作品詳細・コンセプト/テーマ

大学2年時のサークルによる大学祭展示「宇宙展」で描いた作品。

●以下コンセプト

人はウィルスに対して薬物を駆使して発生を阻止または駆除しようと試みるが、ウィルスは繰り返されるその薬物投与に、学習しそれに対応する種に進化する。同じ効能の薬では徐々に効果が充分に得られなくなるまでにそれらに適応してきた。これは人の免疫システムや繰り返す過ち、災害に対する学習能力に似ていないだろうか。
我々にはバクテリアが一瞬にして増殖するように見えるかもしれないが、それは果たして「一瞬」と呼ぶに相応しいだろうか。星や宇宙を作り出した「万物の創造主」から見れば、人の繁栄も同じく瞬く間なのかもしれない。
我々人類が「原子生命体」と呼ぶ菌・ウィルスは何をもって「原子的」だろうか。地球というものが一つの生命体ならば、人は何とも「原子的」ではないか。我々人類は地球にまとわり付き、食い荒らすウィルス、破壊行為を繰り返す下等生物でしかない。
その地球ももしかしたら生命体の一部でしかないかもしれない。それは卵かもしれないし、細胞の核でしかないかもしれない。人間にとって果てしなく半永久的な膨大な時間をかけて孵る生物の一生の内の「一瞬」が我々人類全体の「一生」なのかもしれない。

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2015-01-14 02:11:29 +0000