エイリアン同盟軍の戦闘機です。
Vag-7はVag-4とは異なって最初から粒子反応エンジン搭載機として設計されました。
性能面では空戦においては熟練パイロットが操縦すれば帝国軍のE-16にも対抗できるレベルです。単純な飛行性能では鈍重なE-16に比べて加速性能や運動性能に優れており、一方で電子機器が全体的に弱いため戦闘においてはやや劣勢です。迎撃任務に特化したVag-3と比べるとバランスが取れた性能を持っています。
エンジンの開発の遅れからイオンエンジンの搭載を余儀なくされたVag-3は設計者のヴォッサからしてみれば満足のいく機体にはなりませんでしたが、Vag-7はようやく完成した彼の本命の第一号でした。
完成した試作機のテストにおいてはエイリアン軍の関係者を驚かすほどに優れた性能を示し、また後に実戦配備された機体と戦った帝国軍のパイロットにも「恐るべき新型バグ」と言われました。
Vag-7は大型化した帝国軍や銀河連邦の主力戦闘機と比較すると小型で軽快な飛行性能を持っていたがゆえに、鈍重な機体を扱っていたそれらのパイロットからよりその軽快な操縦性を脅威に感じられたのだと思われます。
もっともVag-7が敵戦闘機より小型なのは非常に精密で高価な粒子エンジンを戦闘機1機に2つ載せる余裕がエイリアン軍になかったという点が大きいです。
その点からすると、Vag-7は設計者ヴォッサの大本命にはなりませんでした。この機体を完成させた後、ヴォッサは双発大型戦闘機の開発に着手する事になります。
良好な性能を示したVag-7ですが、その一方でエイリアン軍の基礎工業力や人員の質的にかなり手に余る機体でもありました。
心臓部の粒子反応エンジンは複雑な部品も多く、高度な工作技術が必要な上に希少資源を大量に必要としていました。またその複雑なエンジンの整備に熟知した整備士もエイリアン軍には決して多くはありませんでした。
Vag-7は様々な面でトラブルが続出しています。部品の加工精度の悪さや純度の低い粗悪な素材を用いた事でエンジンの著しい性能の低下、故障率の高さを招いています。他の部品においても同様の問題から機体の強度が設計通りに発揮できなかったり、大気圏内を飛行した際に本来よりも空気抵抗が大きい事から飛行性能が低下しました。
ただでさえ量産性に劣るVag-7でしたが、本来の性能を100%発揮できる機体はほんの一握りであったようです。
しかしそんな状態であっても、帝国軍や連邦軍の新型機が続々と登場し従来のVag-3が徐々に無力になっていく状況ゆえにVag-7の量産と運用は積極的に進められていきました。
なお、Vag-7は当初は純粋に戦闘機として設計された機体ですが、そこそこの搭載力や長い航続距離を生かして長距離攻撃機として利用するべく改良型では対地攻撃にも対応しています。
その頃のエイリアン軍には傑作攻撃機Mob-10も登場してしましたが、Mob-10は燃費の悪いイオンエンジンを搭載しているがゆえに航続距離に問題を抱えていました。
・スペック
全長:14.9m
武装:
・固定
20mmレーザーキャノン×2
30mmレーザーキャノン×1
・翼下ハードポイント
【対空任務】
短距離空対空ミサイル×4 中距離空対空ミサイル×4 落下式増槽×1
搭載:
なし
エンジン:
粒子反応エンジン×1
2015-01-12 22:45:10 +0000