帝国軍の多用機です。
E-1は帝国が成立して間もなく登場した機体であり、その後のE-2に見られるような高い量産性と信頼性を備えています。
この機体が登場した頃はまだ帝国は成立したばかりであり、銀河の覇権国としてはまだ成長途上でした。銀河大戦の終結と中央国の崩壊の混乱、そして帝国の急激な領土拡大に伴って帝国軍には安価で大量生産しやすい機体が求められました。
サーミア連邦・銀河新政府軍から再編された当時の帝国軍が運用していた航空機はSP-86にしてもSP-90にしても高性能であるが一方高価であまり大量配備に向いた機体とは言えませんでした。
E-1戦闘機は反重力エンジンを主動力とし、このタイプのエンジンはイオンエンジンや粒子エンジンと比較して非常に構造が単純で信頼性に優れ安価であるという特徴がありました。
これにより戦闘機を構成する部品の中でも高価なエンジンのコストを大幅に圧縮しています。
さらにE-1ではエンジンと並んで高価な部品であるワープ装置も省かれており、これにより単独で星間航行はできなくなったものの、ワープ装置を標準搭載しただでさえ高価であった機体がさらに高価になったSP-86とは異なりさらに低コストになりました。
しかし一方で戦闘能力は限られたものでした。
登場した当初から飛行性能では旧中央国の一線級戦闘機に劣っており、最初から割と苦戦が強いられています。
E-1は低速でありながら、E-2にあったような格闘戦能力もなく、かといってエンジンの燃費も悪いゆえに長距離飛行もできず、小型の機体ゆえに搭載能力もさほど高くありません。
E-1はこのような問題から戦闘機としての寿命はあまり長くはありませんでした。
後継のE-2が登場すると戦闘機としての役割はあっさり譲り渡す事になります。
ですが、E-2は搭載能力が皆無である事が弱点でした。それに加えて銀河大戦時の主力であったSP-82攻撃機などの機体が続々と退役して実戦に使用可能な攻撃機がなくなっていった帝国軍ではそこそこ搭載力があるE-1を攻撃機として転用する事を模索します。
こうして誕生したE-1の攻撃機改修型は機体の強度の大幅増強に加えてエンジンの換装なども経て、対艦ミサイル4発を搭載できる攻撃機に大変身しました。
もちろん、この攻撃機改修型に至ってもコストは安価のままです。
その後帝国軍ではほとんどの機体が攻撃機型に改修されました。攻撃機に改修されなかった機体では電子戦機や偵察機に改修された機体もあります。
攻撃機として生まれ変わったE-1は戦闘機型よりもむしろ寿命が長いものでした。帝国軍ではこの後の本格的な攻撃機はE-12の登場を待つ事になります。
画像とスペックは攻撃機型のものです。
・スペック
全長:7.7m
武装:
・固定
20mmレーザーキャノン×2
・翼下ハードポイント
【対艦任務時】
対艦ミサイル×4 短距離空対空ミサイル×2
または
対艦ミサイル×2 短距離空対空ミサイル×2
搭載:
なし
エンジン:
反重力エンジン×2
2015-01-09 12:03:29 +0000