帝国軍の戦闘機です。
E-13はUシリーズにおける初の粒子反応エンジン機として開発されました。
粒子エンジンによって優れた速度性能、さらにこれに重力偏向ノズルを搭載する事で格闘戦性能にも優れます。
E-9よりもややコンパクトな機体になっていますが優れた搭載力も併せ持っておりそれは後々のE-16にも匹敵しています。
粒子エンジンによってこれまでの反重力エンジン搭載機よりも燃費が改善し航続距離も大幅に伸びました。
粒子エンジン搭載機としては比較的安価なのも特徴です。
E-9のようにステルス性はないものの、同等の優れた費用対効果の機体でしたが量産には至りませんでした。
性能面では後のE-16と似た面があるものの、低速域からの加速力や格闘戦能力ではE-16を圧倒しており、重たい操縦特性が不評だったE-16と比較するとテストパイロットからの評価はまずまずだったようです。
またE-13はGH-43のエンジンをほぼそのまま流用しているものの飛行性能には余裕がある上、じっくり時間をかけて改良を重ねればさらなる性能向上が見込まれています。それに対してE-16のイオンエンジンはあまり改良の余地がなく、飛行性能面ではE-13ほど伸び代がありませんでした。
全体的な評価としてはE-16と比べてもE-13は前者と同等以上の優れた性能の戦闘機であるとされています。E-13の方が登場も早く低コストです。
E-6戦闘機に対しては戦闘能力は圧倒しており、コストは高くなっています。
粒子エンジンは構造が複雑で高価であるという問題から帝国軍においては銀河大戦時のSP-86戦闘機等以降は採用に消極的であり、エンジンの製造に必要な技術も研究が進んでいませんでした。それゆえに帝国に実用に耐えうる粒子エンジンもなかったため、帝国と友好関係にあるグレンスクから輸入したGH-43用のものを採用しています。GH-43は安価で整備性に優れたグレンスク製戦闘機のベストセラーであり、これに搭載されていたエンジンも安価で信頼性に優れる上に容易に整備がしやすいという利点がありました。
これによってE-13戦闘機は粒子エンジン採用によるコストの増大を大幅に圧縮する事に成功しています。
搭載する粒子エンジンの選定がこの機体の性能向上やコストの圧縮に貢献し、機体としては成功作と言えます。
ですが他国製エンジン搭載に対する部品供給の不安、それによる稼働率の低下の懸念、さらには従来のエンジンの発注減少による国内エンジンメーカーの技術者の流出や製造ライン縮小の懸念、特に問題となったのは長年粒子エンジン搭載機を運用してこなかった帝国軍にはもはやそれを整備できる人員がいなかった事であり、そういった問題からE-13は不採用に終わりました。
帝国軍に粒子エンジンを熟知した技術者がいないという問題は開発側も当初から把握していました。これも大きな要因となってGH-43用エンジンの選定に結びつきました。
GH-43用の粒子エンジンは長年の実績があり、また整備に携わった技術者も銀河全域に多数いるため、外部から呼び込めば人員の確保は容易であると開発側では見ていました。
またグレンスクと友好関係にある帝国であれば、交渉次第ではエンジンのライセンス生産が認められる可能性も高いため、ライセンス生産の契約が結ばれれば帝国の国内メーカーによる部品供給も十分に可能性がありました。当然、国内メーカーの技術者の流出も防止できます。
しかし帝国軍上層部の難色は予想以上のものであり、結局E-13の採用には結びつきませんでした。またE-13は当初はUシリーズ初の粒子エンジン搭載機という事もあり、これをいきなり採用するには抵抗もあったと思われます。さらに軍上層部としてはE-13は粒子エンジン機の性能評価のための実験機という認識が強く、最初から採用する気はなかったとも。極めつけにE-9戦闘機の時と同様に帝国軍は破格の安さのE-6戦闘機を基準として航空機のコストを比較していたためにE-13は非常に高価な機体と写ったことも大きな原因でしょう。さらに悪い事にこいつが登場した時期は帝国の分裂による混乱がひとまず落ち着いた時期であり、新型機の配備を急ぐ必要性も少なくなった事も不採用の大きな要因になってしまいます。
その後のエイリアン戦争の勃発に加えて、E-16が主に操縦特性面において現場からの評価が悪く、コストもさらに高かった事もあって帝国軍では「あの時E-13を採用していれば・・・」という声もわりとあったとか・・・
・スペック
全長:12.7m
武装:
・固定
30mmレーザーキャノン×2
・翼下ハードポイント
【対空任務時】
中距離空対空ミサイル×6 短距離空対空ミサイル×4 密着式増槽×1 落下式増槽×2
【対地任務時】
短距離空対空ミサイル×2 対地ミサイルまたは爆弾×6~12 密着式増槽×1 落下式増槽×2
搭載:
なし
エンジン:
粒子反応エンジン×2
2014-11-06 05:58:25 +0000