皇帝＠妖精新政府・中央帝国軍の主力艦アーマメント級の改良型です。
初期のアーマメント級(アーマメントⅠ級)はあくまで武装空母として設計されているため、分類上は戦艦とはいえ艦砲の威力は明らかに中央国の戦艦に対して劣っていました。
アーマメント級は空母である以上その打撃力は完全に艦載機に依存していたのです。
しかし銀河大戦がが新政府軍側の予測に反して長期化すると、大戦初期の新政府軍側の絶対的な航空優勢は怪しくなっていきました。実際銀河大戦初期においてもアーマメント級は中央国軍の戦艦と交戦する機会がありましたが、その際にも火力不足が露呈しています。
そのため艦隊戦を制するには主力艦の火力を増強する必要性が生じその結果アーマメントⅡ級が生まれました。アーマメントⅡ級においては１２０ｃｍレーザー砲塔が増設され大幅に火力が増強されています。
アーマメント級自体は設計には余裕があり１２０ｃｍ砲の装備は比較的容易でした。また側面に過剰配置されていた４０ｃｍレールガンは実戦で思ったほど役に立たなかったため半数が撤去され、その部分は装甲化および１２０ｃｍ砲増設のために減少した分の兵員居住設備とされました。
またアーマメントⅡ級では空母としての能力の心臓部である発着場の装甲も強化されています。しかしアーマメントⅡ級の配備を急ぐ新政府軍上層部の以降もあり外部から装甲板を重ねただけという簡易なものでした。
根本的に設計を改めたタイプはより後期のアーマメントⅡ級やさらなる発展型のアーマメントⅢ級で実現されました。アーマメントⅠ級もそうですが、戦時中という事もあってアーマメントⅡ級は状況に合わせて頻繁に細かな改良が施されており、初期量産型と後期量産型では様々な部分に差異が見られます。後期型で上記の装甲以外にも側面の４０ｃｍレールガンが６０ｃｍ連装レーザー砲に置き換えられていたり、対空兵装が強化されていたりもします。また量産を容易にするため細かな部分の装備は簡略化されていたりもしました。
アーマメントⅡ級は銀河大戦中期に登場し後期の主力となりました。
さらなる発展型のアーマメントⅢ級においてはエンジン出力の強化も施されましたが、登場は遅く銀河大戦末期の事でした。なおアーマメントⅢ級においてはエンジンの大型化に伴って全長がわずかに長くなっています。
アーマメントⅡ級の後期型とアーマメントⅢ級はエンジンを除けば外見的には大きな差異はありませんが、アーマメントⅢ級は基本設計が大幅に見直されており中身はガラリと変化しています。アーマメントⅡ級においては生産時期によって新たな追加の装備が取り付けられたりまたは簡略化されたりといった事が何度も行われましたが、それらが続けられるに従い当初の基本設計では不具合も見られるようになりました。
例えば当初の想定以上の武装の増強によりエネルギー供給回路の容量が不足したりという事態も発生しており、アーマメントⅢではそういった不具合を改善するために基本設計を一から見直し、度重なる変更に対して最適化されました。
アーマメント級自体の運用は帝国時代においても続けられており、帝国時代初期の主力はアーマメントⅡ級でした。
帝国時代初期には後継艦のダークエイジ級の量産が優先され、アーマメントⅢ級の量産は大部分がキャンセルされかけましたが、ダークエイジ級が失敗作であったため、アーマメントⅢ級はさらなる後継艦のエンジェリック級登場までのつなぎとして量産されました。
最終的にアーマメント級は帝国分裂期、エイリアン戦争期まで現役で活躍します。しかしその時にはすでにエンジェリック級が専ら帝国軍の主力であり、旧式艦であるアーマメント級は過酷な戦闘に惜しみなく投入され消耗してしまいました。エイリアン戦争期にも生き残った艦が少数あったようですが、帝国軍においてはこの時期にはエンジェリック級の後継艦であるナイトメア級が登場しようとしており、アーマメント級は完全に第二線級の主力艦となっていました。しかしエイリアン戦争初期においては主力艦が不足したため、繊細で修理に手間を要するエンジェリック級と比較して老朽化しながらも構造が簡素で容易に稼働率を保てるアーマメント級は国内の治安維持のみならず少数の艦は前線にも投入された実績があったようです。
画像は１枚目がアーマメントⅡ級(初期型)、２枚目がアーマメントⅢ級です。
・スペック(アーマメントⅡ級初期型)
全長：1200m
武装：
120cm連装マグナムレーザー砲塔×5
40cm単装レールガン×14
他に
25cm連装シップレーザー
12cm連装レーザーキャノン
4cm連装ビームキャノン
4連装多目的ミサイル発射管
牽引ビーム照射機
など
搭載：
艦載機 約250機程度(新政府軍時代)
上陸用舟艇 6隻(新政府軍時代)
エンジン：
核融合炉×2
補助イオンブースター×2
・スペック(アーマメントⅢ級)
全長：1220m
武装：
120cm連装マグナムレーザー砲塔×5
60cm連装軽マグナムレーザー砲×14
他に
25cm連装シップレーザー
12cm連装レーザーキャノン
4cm連装ビームキャノン
4連装多目的ミサイル発射管
牽引ビーム照射機
など
搭載：
艦載機 約250機程度(新政府軍時代)
上陸用舟艇 6隻(新政府軍時代)
エンジン：
強化型核融合炉×2
補助イオンブースター×2
2014-10-20 04:01:10 +0000