京濱電気鐵道1007号形(→デワ1007形)→京浜急行電鉄デワ10形:
1923年に藤田鉄工所東京分工場(本社は群馬県の工作機械メーカー。東京工場は戦後に閉鎖)で、
翌1924年から横浜船渠(→三菱造船横浜造船所。現在は閉鎖)で1008号・1009号が製造された電動有蓋貨車。
車体は木造であり、先に登場した無蓋貨車1001号形の荷台部分を有蓋室とした構造で、
運転台部分が貨物室部分に比べて小さくなんともアンバランスであった。台枠は魚腹形でトラス棒はない。
台車は1号形の14号形(illust/45174424)への改造更新で発生したペックハム14-B-3を履いている。
登場当時は浅葱色とも言うべき塗装で、運転台部分はベスティビュール形のオープン構造だったが、
その後の改造でウェスティングハウス式連結器とアンチクライマーがつき、
集電装置もポールからパンタグラフに。台車の車軸も1372mm→1435mm用に改造され、形式もデワ1007形となった。
大東急合併前後に運転台が密閉化され、黒色に塗り替えられたと思われる。
大東急時代の番号はデワ5010形5011~5013号。
その後デワ5013号は玉川線に転じ再び1372mm軌間用となった後デワ3013号を経てデト3013号となったが、
残った2両は京急独立時にデワ10形11・12号となった。
しかし木造車体の傷みが激しく、車籍をデハ290形(illust/45331117)295・296号に譲る形で廃車・解体となった。
2014-09-21 04:21:53 +0000