とある川のほとりで

「あんた、誰っスか？」
「ん？河童で言うけど。」
「河童はオレの事っス!!
けど、あんまり河童らしくないっスねぇ。人間みたいっス。」
「そうか？あんまり言われたこと無いな。ずっとこんな姿でいるからな。」
「何処から来たっスか？」
「うーん…まぁ一言で言うと、遠いところかな。」
「遠いところから…大変だったんスねぇ。そうだ、あんたの話を聞かせてもらうっス！ここで会ったのも何かの縁っス！」
「俺のいる組のことか？まぁ、お前は奴良組の事をバラさなそうだから話してやるか。」
「く、組？あんた子供っスか？」
「幼稚園とかの方じゃないからな。分かりやすく言うと、極道モンの方だ。と言っても分からないか。まあいい、一から説明してやる。まず奴良組ってのは…」