“He fought with the Samurai ?” “He is Samurai”……トム・クルーズの映画『ラストサムライ』で、出番は短いものの印象に残る存在であるのが、政府軍の長谷川大将です。未知の敵「サムライ」に興味津々であるオールグレン大尉の「サムライと一緒に戦ったのか?」という問いに対し、「彼もサムライです」と紹介され、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる長谷川。欧州風の軍服を着ていても、かつての誇りと矜持を失わない老サムライの気概がうかがえる、隠れた名シーンです。▼西洋の近代兵制が受容されていた幕末期の写真においては、洋装しつつもマゲを結い、大小を腰に差しているサムライたちの姿が数多く登場します。一見珍奇な観もありますが、その立ち姿や顔つきからは、見た目は西洋化してもなお失われないサムライの気骨が伝わってきます。サムライとは単なる身分的な地位に過ぎないのではなく、一種の精神なのだということが感じられるのです。▼およそ2カ月ぶりの投稿。リハビリも兼ね、おなじみの薩摩藩将校です。黒詰襟は何度描いてもいいものですね。
2014-07-06 08:48:59 +0000