みもり金魚救い【illust/43818021】
継目咲久夜（つぎめ さくや）
単位制の定時制高校に通う高校生です。学年はありません。（通っていれば2年生）
大事なもの→『悲しみ』ですが、今まで本人が悲しいと自覚した出来事があまり無いので、見た目には変化はあまり無いかもしれません。
7/16■透明感溢れる可愛らしい金魚ちゃんを救わせて頂きました！
涙（るい）ちゃん【illust/44697623】
「いちいちうるさいんだよね。泣いたり笑ったりさ...」
「何かを無くしてから、すごく気が楽になったんだ。でも君を見てると、なんだかすごく痛むんだ。胸の奥がぎゅっと締め付けられるみたいに...」
「綺麗なんだね、君の涙は...僕が触ったら汚れてしまいそうで...尊くて」
「涙...そうだ。ルイ、そう呼ぶよ。君の涙は美しいから」
お祭りへ行った日
病院へ行った日のこと。いつも心を診てくれる先生が、いつもより少し明るい笑顔をつくる。
「何か気分の明るくなる事をした方がいいよ。そうだ、今日はお祭りがやっているし、風鈴でも買ってきたらどうだい？綺麗なものは君も好きだろう」
人が多い所は苦手だけれど、何故かフラフラと足が向く。
迷い込んだ先、不思議な空間。とうとう夢と現実の区別がつかなくなったか。
ぼーっとする頭が判断力を鈍らせる。ここは夢か、現実か。自分はそこで無責任にも、小さな命を預かった。
眩しい朝日が瞼の裏を刺激する。ピリピリとした痛みを感じながら、襲いかかるのは強烈な喪失感。
あぁ、とうとう失ってしまった。失くしてはいけないものを失った。
もう普通の人間には戻れないかもしれない。
でも、代わりに得たものがあった気がする。それはこの小さな風鈴と、何だったか。上手く思い出せないが、とても尊い物だった気がする。
（そして）
2014-07-02 02:51:39 +0000