新生パージの結成後、私は新ギルドマスターのリヒトをボディガードしながらちょっとしたアルバイトをしていた。
とある喫茶店での接客業である。
何故暗殺者がこんな場所でバイトなのかというと、パージへの依頼が来たからである。
この喫茶店は店員全員が女性で痴漢に会うものもしばしば居たという。
それだけなら良かったのだが、人さらいや拉致事件などまでもが起きており、阿鼻叫喚なことになっていたらしい。
何故衛兵に知らせないのかと問うと、評価に関わるからだそうだ。
とんだブラックな場所であった。
パージには手練も多く、私がリヒトを守らずとも、たくさんの仲間に守られているので、離れても問題無いとみて私が請け負った。
そして、一週間後…
私はついに人さらいを発見し、追跡を開始した。
人さらいの正体は人間3人組。
様子を見たところ、大したことは無さそうだ。
手元にあったステーキナイフを数本服の中に仕込み、追跡を開始する。
路地裏に向かうそいつらを追いかけていた
その時である。
私は「そいつ」と出会ってしまったのは。
「嬢ちゃん、こんな場所にいると危険だぜ?帰っておっさんと酒でも飲まねぇか?」
変わった刃物を持った傭兵のような姿をしたバクフーンが私の前に立ちふさがる。
私はそいつを無視してそのまま奥へ向かおうとした。
「おいおい、そっち言ったらアブねぇぞ。お前さんはとっとと店に帰りな。」
止めようとしているのか、今度は腕を掴んできた。
私はその腕をぐいと押し返しながら隠し持っていたナイフを突きつける。
「うぉ、おっかねぇもん持ってるな。」
「貴方もバラ肉に出来そうでしょ?邪魔したら現実になるわよ?」
無表情な声で脅しをかける私に、彼は笑いながら言い返す。
「その前に、おっさんの情熱で刃が溶けちまうぜ。」
「ええ、だからそうなる前に振り抜いてあげる。」
表情と声は笑っている彼だったが、威圧が効いたのか、私が本気で言ってるということに気づいたのか、ほんの少しトーンを下げて言う。
「ハハハッ!その目、マジだな。だが、こっから先は嬢ちゃんには荷が重いだろ?おっさんがやってやるからお酒用意しといてくんねぇ?」
「残念。ここからは私の仕事よ。邪魔しないでくれる?」
「邪魔はしないさ。なんならあんたのボディガードでもいいぜ?」
とことんこの事件に喰い付きたいのだろうか?
とにかくしつこかった。
「お断りよ、酔っぱらいさん。路上に【お好み焼き】でも作って寝てなさい。」
「キビシイねぇ~。」
ナイフを突きつけたままの攻防はまだまだ続いていた。
遅くなりましたが、ファルもアフター突入です。
そして交流もさせていただきました!
お借りしました、
バーク【illust/36379940】さん
依頼中のファル【illust/35950569】
彼女はパージに滞在してボディガードやバイトをして生計を立てているようです。
アフター中の装備はメイド服風となります。
いつもの暗殺剣はどこかに隠しているようですが、使う気は一切無いようです
2014-05-29 12:50:20 +0000