あの恐ろしい出来事から既に3年。
僕は住む地域の関係で今のところ震災を経験した事がありません。
地震の有った当時、僕は別のサイトで軽はずみな応援コメントをした事をずっと恥じと思い、長い間「震災の恐怖を体験してない自分がわかりきった様に被災者を応援するのはちょっと・・・」と言う後ろめたい気分が有った為、こう言う絵を描くのは気が引けてたのですが色々考えて今回は気が変わりまた。
ついこの間改めて地震の瞬間や津波の瞬間の動画を見たのですが、あまりの恐怖と凄まじさで今でも涙がでそうなんです。でもその動画をとった人やその場にいた人は僕よりも何十、何千倍も恐ろしく悲しい思いをした筈・・・
操真晴人は幼い頃に両親を亡くし、何時も自分が誰かの希望となるべくファントムと戦っていましたが、彼はどんな障害や悲しみも屈せず直ぐに立ち直れるような完璧なメンタルを持つ人間ではありませんでした。自分の戦いに巻き込んだせいで仲間が危険な目にあった時も深く落ち込む様な、ごく普通の人間です。
こう言う性格に設定したのは前作の如月弦太朗と差別化を図る為と何処かで聞いた事がありますし、
もし震災の影響で「希望」というテーマで作品を作りたかったのなら、普通は視聴者が「こいつが居れば安心できる」と言うような頼りがいある主人公にするのがいいのでは?と放送当時では思ってましたが、
決して強くなくても誰かの為に何かをしたい、そう言った人達も応援する為に晴人という人物が出来たのでは?とも今では思えるのです。
大切な存在を亡くした方々、そして上記の様な方々と共通した部分を持つ晴人も同じ。
と言う意味も込めて、今回描いたのがウィザードです。
勿論、現実には仮面ライダーもウルトラマンの様な優しい超人はいません。
今のご時勢、やれ被災者に心無い言葉を投げかける酷い人が居たり、やれ政治家のせいだと何かに責任を擦り付けたくなる世の中ですが、
だからこそ晴人たちはの様な人たちが必ず何処かに居る。 そんな風に思いたい物です。
「話が予定調和過ぎる」「どっかで見た様な設定ばかり」「不完全燃焼」と反論できない意見はありますが、それでもこのウィザードは今の自分にとっては大事な作品になってます。
未だ尚、震災の傷が癒えない方々へ。
僕が言っても説得力は無いでしょうけど、どうか少しでも多くの人が明るく前向きに歩ける日が来ますように。
遅くなりましたがこの言葉を応援の言葉とさせていただきます。
2014-03-13 10:02:14 +0000