子象

サッカン

子象は何日も何日も歩き続けた。スタンプみたいに平たい足を、一歩一歩踏みしめて。
しかし、歩き疲れた子象は、とうとう地べたへ座り込んでしまった。「ちょっと休めばまた歩けるはず…ちょっとだけ…」そうして子象は深い眠りへと落ちて行った。
眠りの中、子象は夢を見た。顔も知らないはずの両親と笑い合い、引き放されたはずの兄とじゃれ合い、束の間の楽しい一時を過ごした。
…ふと目を覚ますと、遠くの方へ光が見えた。子象はそちらへ行くためになんとか立ち上がろうとしたが、もう体が動かなかった。
やがて、光の向こうから、輝く三つの玉が飛んで来た。大きいのと、中くらいのと、小さいのと。三つの玉は子象やさしくを包み込み、子象はとてもおだやかな気持ちになった。子象はゆっくりと目を閉じた。そうしてもう、二度と目覚める事はなかった。~ fin ~

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2014-03-09 15:24:21 +0000