床が水浸しで魚が跳ねている。何匹か死んでいる。部屋の真ん中の山羊頭は、その床に寝そべっていて「死んでいるんだ」とぶつぶつ呟いていた。山羊頭の傍に座ると、こちらを見て「泣いてる子が来た」と言う。泣いてないし。「泣かないで」泣いてないのに、山羊頭は起き上がって濡れた腕であたしを抱き締めた。泣いてないのに。山羊頭から腐臭がした、魚の臭いだ。床は水浸しだし魚は死んでいるし、山羊頭は泣いている。窓の外は真っ青な空で、雨が降って早く止まないかなぁって。山羊頭の体を抱き返しながら目を閉じた。 Twitterでお見かけした、なのこ様という方の夢日記を元に描かさせていただきました。キャプションの文もなのこ様がお書きになったものをそのまま掲載させていただきました。ありがとうございます。
2014-01-27 14:31:31 +0000