■某月某日、黒耀門での決戦を前にして、近衛親兵をはじめとする一部将兵に対して帰還命令が下った。その命令はなんと第壱空挺師団の衛生兵「チグサ」illust/3969707にも行き渡っていた。 ■実はチグサ、実家に内緒で軍隊に志願していたことがばれ、とある名医である実父が軍を通して帰還命令の要請をしていたのである。 ■本当は最後まで残って戦いを見届けたいチグサだったが、隊員達に説得されて仕方なく帰還に応じることにした。衛生兵は重要な兵科だが、何より兵員の補給が難しいこと、後の激戦に彼女を連れて行くことが困難であると判断されたこと、後方の病院でも戦地と同じように彼女の助けを待っている人がいること…やりきれない思いを胸に飛空挺エルドラドを降りた彼女は、隊員の一人に「祈り紙の兜」illust/4014640を手渡した。 ■「生きて…帰って来ると約束してください…」祈り紙の兜を手渡された隊員は、返答をせずに船へと戻っていった。約束なんてできやしないことはチグサにもわかっていた。夕闇に向かって遠ざかっていく船を見たのは、今日で最後になってしまった… ■美しい背景素材を使わせてもらいました!感謝!!illust/4037548
2009-04-29 06:16:55 +0000