ペドロ・カントールは、クリムゾンフィスト戦団の戦団長を約一世紀にわたって務め続けているが、戦団長の座につくまでに、彼女は入団から二百五十年以上もの奉仕を重ねている。かの悪名高きスナグロッドの大進撃が惑星リィンズ・ワールドを襲った時、カントールは、クリムゾン・フィストの要塞院を破壊したミサイル攻撃を生き延びた、幸運な一人だった。その後彼女は、残された人員を集め、戦団の再建を目指したのである。
大勢の戦団長が集まった中から、ペドロ・カントールを見分けるのは簡単なことである。彼女は最も確固たる決意を感じさせる、厳めしい表情をしているからだ。ペドロ・カントールは敵の恐るべき爆破攻撃によって同胞の大半を失うという痛ましい経験を経ており、その表情の理由もうなずけるというものだ。この結果、カントールは非情なまで に頑強な不撓不屈の姿勢を見せるようになり、その性質はクリムゾン・フィスト戦団の全戦士たちに受け継がれている。カントールに率いられたクリムゾン・ フィストたちを、『作戦目標』周辺から排除しようなどと試みるのは、巨岩を小枝で動かそうとするようなものである(要するに、不可能なのだ)。彼女は指揮官 として兵士たちの戦意を大いに高めるだけでなく、敵軍に損害を与えるために自ら敵陣深く突き進む事をためらわず、自らの手で敵の頭を次々と粉砕するのである。
2013-12-05 00:21:43 +0000