巨人族の滅んだ国の王子。亡国の王子と言えば悲劇的で運命的なように聞こえるが、末期の旧ギガンダルは小国乱立で混迷を極めていた。王位すら金儲けやエレイン率いる革命軍から逃れるために売り払われた事があり、巨人の中には高貴な血の末裔を名乗る乞食や詐欺師も現れる。故に「王子様」は名前だけなら玉石混交で珍しくもなかった。 ■彼自身はそれなりに力のある王家の出で高等教育も受けていたが、親は監獄に入り財産は凍結・没収されている。ただし彼の親は巨人には珍しく穏健派で、農民による焼き討ちや略奪、また反政府派や亡命貴族による反抗組織の火の粉から自らを守るため裏取引をし、実際には国外で魔術を学んでいた彼にすら秘密の地で暮らしている。 ■そのため、彼の現在の目標は没収資産の回復と家族の「恩赦」である。戦功を上げ国に寄与すれば民からの迫害を受けず生家と家族を取り戻せるというわけだ。 ■しかし魔術の才を生かそうと軍に入った彼を待っていたのは貴族階層から転げ落ちた「王子様」に対する一般兵や巨人兵団からの嘲笑や蔑視、そして党からの思想判断を目的とした余り色の良くない任務であった。彼の任務は巨人には滅多にいない魔法使いとしての運用…要は生きた砲台だった。魔族にすら比肩する膨大な魔力、頑丈な肉体と巨躯による走破性(逆に巨人兵団以外に組み込んだときの発見され易さ)などから、配属された部隊の便利な大砲として走り回っては魔法を撃って逃げ回るという仕事を言い渡される。 ■能力的にはそれをこなせたものの、相手からは厄介な敵であるのでドラゴンや高位魔術師などに首を狙われる。その割には給料は軍人としての階級(革命軍少佐)相応であり、巨人の衣・食の費用と装備費を賄って赤字にならないのは危険手当や特別任務の褒賞のお陰でしかなかった。 ■そんな状況から脱出するため、彼は党の思想チェックをパスし第2魔法師団への転属を願い出た。 ◆設定長っ 第2入れたので第2魔法師団のキャラとして描きたいと思います、よろしくお願いします ◆考えた結果、渡海して逆攻勢しちゃう男の人って…という反応がアカツハラでも幾つか見受けられたので対ギガンダルで敵主力が動くのは逆風だろうという事で南に行きます ◆服は軍の砲台時の偽装。草木の汁や泥等で色・匂いを誤魔化す。獣人が多い世では偽装は大抵必要かなぁと。描いて下さったクミタさんに申し訳ない
2009-04-19 05:57:25 +0000