さてさて何やら記録的な大雨とやらが降ったかと思えば今度は暑さで観測史上最高とやらに為った様で、はて存外に地球が危機なのかも知れませぬ。さて此度は中村隆太郎氏顕彰画とさせて戴きたく存じます。或いは一般的な視聴者からは必ずしも注目された人物とは云い難いやも知れませぬし、筆者とて凡てを存じて居る訳でも御座いませぬが、業界内では其の手腕は広く認められて居り、手懸けられた作品も多岐に亙って居られます。其の内でも此の作品は参加本数も多く、最終話直前の回の演出も担当されて居られ、初期の代表作と呼べるのかも知れませぬ。話に由ればTVアニメも50年の節目を迎えたとの事ですが、其の半世紀を支えられた方々が先般来、少なからず他界されておられます。其の事績を次の半世紀へと繋ぐ可く、此処に改めて敬意を示したく存じます。さて其れにしても50年と云いますと昭和38(1963)年ですかね?無論、筆者とて誕生以前で御座いますが、既に情報化の発達した現代社会に於いては50年も500年も大差無かろうよ。何故ならば、逆に申さば5年前の出来事すら悉く熟知して居る訳でも無き故にね。究極的には嘗て申したが、探究心が在れば[年代]と云う[枠]程度に何ら制限される謂れ等無いのさ。然ふ[自由の翼]が在ればね。さて其れは兎も角、此の「あんみつ姫」は昭和24(1949)年から光文社の月刊誌「少女」で発表された漫画で御座いますが、当時36歳で在られたらしい原作者の倉金章介先生は3年前に復員された許りと云います。此の辺りは、かの「ゲゲゲの女房」とも同様の情景かも知れませぬ。連載は昭和30(1954)年に終了しておりますが、同年11月から映画化されて居り、其の人気振りが窺えます。其の4年後の昭和33(1958)年12月1日からTVドラマ化され、昭和35(1960)年10月28日迄、全100話で放映され、同年12月27日からは新作映画が公開されたと云いますから絶大なヒット作と云えましょう。倉金先生は昭和48(1973)年8月25日に59歳で御逝去されたと云いますから期せずして本年は、没後40年を迎えます。話に由れば「子供の文化研究所」の「新・漫画選」に選定されたのは鬼籍に入られて後の事と云いますから其の影響力の大きさは想像を超えて居ります。何度もリメイクされて居るのも必然的かも知れませぬ。恐らく次の世紀にも新作が誕生するだろう。
2013-08-12 14:10:25 +0000