「な、南西方向から敵が来ます!な、なんだありゃ!?」ジルウェット島の砦は騒然となった。なんせ、五、六メートルはある巨大な人間が、アカツハラの旗を掲げ、ガチャンガチャンとやかましい音を立てながら、自分たちの味方を刀一本で薙ぎ払い突撃してくるのだから。しかもその足は恐ろしく早い。やがて、若く、威勢のいい声が迫ってきた。「どいたどいた!!カラクリ部隊操従師テツ、ここに見参っ!!」「いっけぇ!!オレの機人!!」巨大な一撃が、強固な砦の外壁に炸裂した。
2009-04-04 15:01:16 +0000