【PFⅢ】無血停戦交渉官/禍祭=ミドロ【アカツハラ】

由利 真珠郎

武装した友軍の合間を通り抜け、ボクは反乱分子たちの砦の前に一人立った。 物々しい戦士たちと違い、右手の専用拡声器と左手の集音器がボクの唯一の武器だ。 無血停戦交渉官、それがボクの軍での役職名。  ボクに遭った事が無い人間は、ソレを単なる戦場での交渉人くらいに考えているだろう。 しかし、ボクは一度として敵軍と交渉などした事が無い。 ボクはただ、他の軍人と同じように敵を攻撃しているだけだ…敵の一番脆い部分を、敵が防ぎ用の無い方法で。  人を壊す方法は10種類しか無い。 ボクの愛した素敵で最高で最強な9人の家族+ボクを、それぞれの場所でそれぞれの時間に壊してしまった10の方法。 ボクはそれを武器に敵を壊して壊して壊しまくる。  拡声器を水平に向け、集音器の先端を口の端に軽く当てる… 数分後には敵の砦の中はボクに心を壊された廃人の山になるだろう。 今日はもしかしたら味方の何人かも壊れるかもしれないな…ふとそんな事を考えた。 まぁソレも仕方が無い、彼らだって報いを受けるべきなのだ。 ボクとボクの大切な家族を壊してしまった罪の報いを。

#【PF3】交流しようよ!#アカツハラ#マガマツリ家の10人#pixiv Fantasia Ⅲ#pixivファンタジアⅢサイドストーリー#風見鶏の戦い

2009-03-30 07:15:00 +0000