最近、私はおかしい気がする。現状、久々の料亭営業を再開し、以前の普段通りの感覚を掴みつつある。ただ、一人になった時、ふと気づいたら、刃物をもってぼっとしている私がいるのだ。確かに、私はこういった包丁の様な刃物には慣れている。…けど、明らかに本来の仕様用途とは、違った懐かしい慣れの感情…、それが手の内にある。確かに、あの時以降は完全に封印していた感情が、感触が、快感が…血に餓えている。殺し屋として、半ば狂人まがいになりかけもしたあの日々が、再び直ぐ側まできてる。…もしかしたら大切なものにてをかけてしまうんじゃないか?自分で大切なものを失ってしまうんじゃないか?…大切な家族に自ら手をかけて、キリをつけたあの感情を、今度は今の大切な家族に、お兄さんに、してしまうんじゃないか?私はすごく心配。…自分の中に矛盾する自分がいる。…もしかして、その自分が本当?私は矛盾した自分?…怖い。たぶん、一緒に暮らしてるさっちゃんにはバレてると思う。もし、みぞれちゃんや、からなお姉さん、妊娠中のキュールお姉さんにバレてしまったら、余計な心配をかけてしまう。お兄さんバレるなんてもっての他だ。…心配はかけさせたくはない。…どうすれば良いのだろう?そんなこと言いつつ、お兄さんもいつも似たようなことしてるのを思い出す。私は医者だから、お兄さんの体調のアレだとか、いろいろな無理してるのも知ってる。そういう時に限って、お兄さんは秘密にする。心配させたくないから。後でキュールお姉さんやみぞれちゃん、からなお姉さんにバレて怒られはするけれど、やっぱりみんな人に心配かけさせたくはないのは似てる。血は繋がってなくても、血なんて繋がってなくても家族だなぁって思う。…なんだか、落ちついてきた。今日はこの辺で寝よう。明日は休みにして、お兄さん達のいる家でゆっくりしようかな。―サナ.
2013-05-09 18:15:36 +0000