―そして私は、もう一人の『私』と出会った―
「求道者」とやらの企てで他の世界と繋がっている今、他の世界では綻びでも出来て、この世界に迷いこむ者も少なからず居るのだろう。
迷い込んでしまった者にも迷惑な話だ。
だけど、『今』だけは求道者とやらに感謝してもいい。
だって、出会えたから。他の世界の『私』であろう人と―
一目見ただけでお互い察したようだった。
彼女は迷いこんだこの世界に驚くこともなく、目が合った『私』に驚くこともなく、微笑んでいた。
私にはまるで、望んでこの世界に迷い込んできたようにも見えた。
そんな不思議さも持った彼女…いいえ、もう一人の『私』に、私は興味を隠せなかった。
こんな経験、『今』しかできないかもしれない。知りたい、識りたい…―触れたい―
何より他ならぬ『私』自身だ、手を繋げば、きっとすぐに打ち解けられるだろう―
「ねぇ貴女、名前を聞かせてくれない?」
「私ですか?私の名前は…」
…返事が返る前から確信していたことがある。
私たちは同じ―『白』―を名に持つのだろうことを。
この世界の29歳【illust/34178172】
他の世界の29歳【illust/16763405】
最終日なのにボスを放っておいてこれでいいのかしらふぁんたじあ…
アフターでは交流返しとか期間中に出来なかったこととかいろいろやりたいと思います、食べ歩きふぁんたじあとか…!
2013-05-06 11:59:59 +0000