「八重の桜」観ていてもたってもいられなくなって描きました。鶴ヶ城籠城戦時、スペンサー銃の装填をしてる山本八重(どっちかってぇと本人に似せるつもり…だったんすけどね)。
スペンサー銃は南北戦争でも使われた、52口径56-56スペンサー弾使用の1860カービンで描きました。(八重が持っていたタイプの詳細は不明)
左手に持ってる弾倉筒はマガジンではなく、銃床側の穴に弾を直接入れた後に嵌めるただのバネの付いた蓋です。これがぶっ壊れるだけでただのショボイ単発銃になっちゃう仕組みです。
左腰の黒革製カートリッジボックスには弾丸7発入りのブリキの筒(右手に持ってるのがそれ)が6本入っており、そのまま銃床の穴に弾を流し込んで使うものです。
(このボックスには6本、10本、13本のバリエーションがあり、10本入りが騎兵型・13本入りが歩兵型とされておりました)
鶴ヶ城籠城開始時には断髪し、二本差で弟さんの遺品の着物を着ていたようですが、籠城が進むにつれて白虎隊と同じような黒マンテルにズボン姿でいるところが目撃されております。
おそらくスネル商会が武器弾薬とともに持ち込んだ南北戦争時の中古軍服か、和裁の自家製の可能性があります。絵では北軍の野戦将校用ブラウスをベースに描きました。
断髪した髪型は長谷川恵一画っぽくしました。当時の会津にはまだ散切の習慣はなかったため、髷くらいは結っていたと思われます。
ただスペンサー銃の弾薬が尽きた(実際には途中で銃が壊れたんじゃなかろうか)ため、途中からゲベール銃装備だったようです。
袖印に関してですが、右袖の黄色い布は容保公が藩兵に配った識別章、右のが藩の合印となります。
よく見かける光線付きの丸い赤星+旧字体の會の字ではなく、白虎隊記念館に現存する会津新遊撃隊の遺品と同じ意匠にしました。
構成が同じなんでたぶんこっちが正しいんじゃないかと思います。
のっけからゲティスバーグとかマジ俺得。
2013-01-09 15:12:52 +0000