*さて、本日の短時間挑戦は飛行物体で御座います。
御覧の通り一見すると平均的な戦闘機なのですが、よくよく見ますと大型クラスである後輪の数や操縦席の特殊さに気付いて下さるかと。
頭でっかちに見えなくもない特異なスタイルに、更に迷彩柄の中でも同系色で纏まっているという面倒極まりない塗装。
兎にも角にも全てが骨を折るためだけにあるような機体で、お時間は27分と、もうダブルスコア寸前。
こういった物が一番屈辱で御座いますね。
*本日の飛行機はスホーイ社のSu-34で御座います。
Su-27の発展形戦闘爆撃機なのだそうですが、兎に角とても大きな特徴を持ちます。
ちなみにNATOコードネームはフルバックなのだそうです。
1990年初飛行の最新鋭爆撃機で、生産開始は1997年。
生産数は200機予定なのだとか。
更に、運用開始も2007年と、兎に角何もかもが真新しい代物。
未だ生産を続けて数が揃うまで調達中なのだそうです。
まあ、此処迄時間が掛かっているのは、又何時もの如く資金調達が困難という事で、製造が一旦停止。
かつての軍事超大国も分裂した一国家になるとやはり弱々しい経済状態ですねぇ。
2015年までに58機の調達予定とはなっておりますが、はてさて、どうなりますか。
ちなみに、海軍版のSu-34FNに至ってはロシア海軍の購入が決まらず生産と配備の予定は白紙の儘で御座います。
こちらの機体の特徴は、何と申しましてもその操縦席。
大型爆撃機などと言ったBシリーズ等なら解るのですが、こうした戦闘機スタイルの代物なのに、並列複座式で御座います。
要は、横に二人並んで座っております。
縦に二人というのスタイルは間々有るのですが、横二人でこのタイプの機体は、初めてだと思います。
他の爆撃機などと違い、積載量も最新鋭らしく少し多く、並列複座式という操縦席の特異性から胴もやはりかなり大きくがっしりとしておりますね。
ちなみに、噂では8トンの最大武装積載量なのだとか。
F2戦闘機などと同程度とのことですが、一応こちらは現在ロシアで配備されているミサイルや爆弾全てを搭載できるような設計となっているのだそうです。
最近の戦闘機スタイルで此処迄立派な長方形を描く胴部を持つ物はやはり御座いませんねぇ。
トムキャットが若干長方形を描けたかしらねぇ。
当然、羽の幅も広くしっかりとした作り。
お飾りではないのでしょうが、小さなカナード翼も持ちます。
そして、もう一つの特徴。
翼の数が結構凄まじいです。
前方カナード翼一対に主翼一対。
水平尾翼一対に、垂直尾翼一対の合計8枚の翼を持ちます。
更に、尻尾の様な独特の部品もかなり太くしっかりとした物になっており、兎にも角にも全てにおいて堅牢第一の作りで御座います。
当然、この考え方は脚部、様はタイヤ回りにも現れて普通は一輪のみのタイヤが、何とジャンボジェット宜しく一本の足に前後一輪ずつというかなりの物に。
操縦席下の主脚も又結構がっしりとした作りで、タイヤも少々太めで御座いますねぇ。
ステルス性能は切り捨て若干なりと予算を抑える努力をしているのだとか。
搭乗方法も特徴的で、はしごを使って操縦席の後部、後頭部に当たる部分へ床下から真上に乗り込んで行く形で御座います。
これもやはり噂なのですが、何とこの飛行機、この形状なのに大型の頭部を活かし、簡易トイレとキッチン、更に電子レンジや冷蔵庫まで完備なのだとか。
更に、身を横たえるスペースが若干なりと存在し、交代制であれば仮眠さえも取れるのだとか。
兎にも角にも全てが常識を覆す仕様で御座いますね。
他にも硬度3万フィートまで酸素マスク不要なほどの保護区画と本当に安全面や快適性は抜群で御座います。
まあ、考え方によっては、B29等といった大型爆撃機を意地になって小型化しただけと考えれば、この居住性能も又納得ではあるのですけれど。
重爆撃機には積載量で当然及ばぬ物の、マッハ1.8の速度と、重爆撃機よりも小型という特性を活かした小回りの効く大量破壊に活躍が期待される機体で御座いますね。
まあ、全ては予算が揃ってからなのですけれどw
派生種も幾つか検討などされておりますが、末尾の文字が変わるのではなく、何と数字その物が変わります。
Su-34と言うお名前なのですが、試作時代はSu-27で海軍向け攻撃機型になりますとSu-32FN等といった風に、まるで別の機体の様に呼ばれます。
本当に不思議で御座いますねぇ。
これでは整備班や部品納入の際に絶対に様々な部署が泣く事になると思うのですけれどねぇ。
*本日の見学者さんはこういった特異な物に興味が尽きぬカッパさんで御座います。
確かに隙間さんが眉を顰める種類の鉄の鳥で御座いますが、その視点観点、これ迄にない考えがふんだんに盛り込まれた面白い機体で御座います。
何時ものステルス迷彩を使用し、併走飛行をしたり追い越してみたり様々な場所から観察をしてしっかりと情報を集めると、満面の笑みで幻想郷への帰途に就くのでした。
2012-12-29 13:48:42 +0000