都市圏地図(その2)

rigst

都市圏地図その2。今回は東北6県に中心地をもつ都市圏です。
左下の何も書いてない都市圏は新潟県所属なのでまた後日。

宮城北部はごく小規模の都市圏が乱立しており、
大きな中心性のある街がないことをうかがわせます。
ただしその中で現・登米市である迫都市圏(7.5万人)は
市も副中心も有しない都市圏としては全国で最大の規模となっています。
むつ都市圏や湯沢都市圏に匹敵する通勤圏人口を持っているのに、
DIDが1万人に届かないばかりに『都市雇用圏なし』とされてしまっていた例ですね。大船渡もほぼ同様です。

約53万人の郡山都市圏は規模の割には多数の副中心をかかえており、
例えば鏡石町や長沼町は副中心である須賀川市の10%通勤圏ではありますが
中心地である郡山市への10%通勤圏には入っていません。
それらを考慮すると、郡山市『そのもの』の都市圏人口は46万人ぐらいになります。
ちなみに須賀川の単独都市圏を計算してみると約10万人です。そこそこあります。

この副中心単独による都市圏は、大抵の場合は中心地単独都市圏よりも遥かに小さい規模です。
しかし互いに交流の深い同規模の市町村群が都市圏を構成している場合、
副中心単独の都市圏の方が中心地単独の都市圏より大きくなるという逆転現象が発生することがあります。
後日投稿する滋賀県の甲西都市圏がその例で、中心地である甲西町の単独都市圏が約8万人なのに対し、
副中心である水口町の単独都市圏が約10万人という状態となっています。
これはたまたま水口町から甲西町への通勤率の方がその逆より大きかったがために起こった現象で、
通勤率のせいで『郊外』の烙印を押されてしまう悲劇は往々にしてあります。
一番悲惨なのがつくば都市圏で、つくば市以外の全ての自治体が土浦市の10%通勤圏でありながら
土浦市そのものがつくば市の通勤圏であるがために、全部『つくば都市圏』になっちゃってる例です。
こういうのはwikipediaにも載ってない(載せたところで『独自研究』になる)情報なので、
迂闊に「へー、土浦ってつくばよりしょぼいんだな」とか考えないようにしましょう。
まあ、こんな地図作っといて言うのもなんなんですが。

#地理#map#鉄道以外#都市圏#東北

2012-11-04 02:05:23 +0000