「……きて…起きて!!」コリラックマが目を覚ますと、目の前に醜怪なクマがいた。「よかった、死んだのかと思ったよ!」…なんと彼はリラックマだった。よく見ると、コリラックマ自身も以前とは似ても似つかぬ醜い姿になっている…キイロイトリもだ。 困惑しつつあたりを見回すと、遠くの方にクマがおり、その周りを子供達が取り囲んでいる。そのクマはリラックマそっくりだった。 コリラックマ達は怒り、そちらの方へ駆け寄ろうとした。その刹那、猛烈な飢餓感が襲って来て、動く事が出来なくなった。痙攣し、這いずり回るコリラックマ達。見るに見かねたホームレスの老人が、ダンボールをしょうゆで煮染めた料理を振る舞ってくれた。身に染み渡る多幸感…。「今度こそ!」再び子供達のいる方へ駆け寄ろうとした瞬間、またしても飢餓感が襲って来た。それもさっきより強い…。「ごはん〜!ごはん〜!」変わり果てたコリラックマ達は、何度も何度も老人にダンボール煮をせがみ続けるのだった。 ~fin~
2009-02-15 10:15:20 +0000