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「女王の薔薇」の一団は、マルグレイテの師団と共に、北の地にて陣を張っていた。
彼女たちが愛する女王は遙か南、ガザスランダンの地。
「女王の薔薇」の北征を告げたのはメイトリクスであった。
茨の騎士メイトリクスは言う。
「ノールガルドに恩を売っておけ。
ノールガルドも一時的に同盟を結んでいるが、いずれは潰し合う関係だ。
今のうちに義理を立てておけば、いずれ戦争状態になった時、義理堅いノールガルドの戦士達の足並みを崩せるだろう。
これは命令ではないよ。女王の大事なしもべたる君たちに、お願いしているんだ。
全ては女王陛下のために。」
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「寒くはないか?」
不意に問いかけられて、ルベダは顔を上げた。
「南の…その、女にはノールガルドは寒いだろう」
話しかけてきた男は巨人族の男。氷殻騎士団の団長である。
義理堅いノールガルドの戦士を絵に書いたような人物であった。
「いいえ」
ルベダは笑った。
「ウルラーさまのお貸しくだすった毛皮、とても暖かいですわ」
「…そうか」
目礼して去るウルラーの背中が彼のテントに消える頃、唸るような声がルベダを罵った。
「あばずれが。いずれ出し抜く相手に色目を使うってか?」
近くにいた団員の身の内から殺意が噴きだす。手にした剣に指をかける気配だ。
傷貌の聖女は紫煙か呼気かわからぬ白い息を吐き、露悪的に顔を歪めて、言った。
「女王のメス狗どもが、野良狗になり下がったとたんにコレだ」
ルベダは言う。
「たまってるメスゴリラには
この薔薇色の首輪は見えないようですわね」
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メイトリクスは言った。
「君たちが生きて戦うのが女王の願いだ。
ならば私はいつでも死のう。この国のために。」
南の戦場にはルザリアの主力部隊と言える「ウタカタ」「カージナルナイツ」などが陣営している。
前を向け。振り向く必要は何もない。後ろを向けば死ぬぞ。
ルベダは低い空に呟いた。
「女王陛下のために」
ルベダ illust/26897997
シスターベルさん illust/26892061
ウルラーさん illust/26971458
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みんな仲良くしようよ。(いけしゃー)
■第三章のテーマは「薔薇の誇りは離れてもなお… メイトリクスの棘」です。
Theme of the 3rd chapter is"Loyalty is still away... Spine of matrix"
女王陛下と常に共にあると思われた女王の薔薇ですが、今回はノールガルドを援護するために「戦剣城の戦い」に出陣しています。
・今までと同じく、ギルドメンバーや公式キャラなどを使って作品にしてください。
・同盟中のギルド、敵対しているギルドなどは百科【女王の薔薇】(pixpedia/【女王の薔薇】)にてまとめています。
・百科は適宜更新されますので、ギルドメンバーは百科を随時チェックして下さい。
■必須タグ: 【女王の薔薇】 戦剣城の戦い【西方同盟】
・現在のギルドの状態:マルグレイテ軍と共に南ノールガルドに北征
※野間さんが戦剣城のギルド情報をまとめて下さっています illust/27578232
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2012-05-28 20:33:27 +0000