宇佐木田いすき――言葉一つで救われる事なのに、必死になって見てもらおうとして。
そしていざ救いの言葉を受け取れば、本能が、私の思考にノイズを流す。
誰しもを好きになるのは、誰しもに恋慕の情を抱いてしまうのは、
もはや月光蝶の救いようのない性質だ。
この本能は毒だ。胸を刺し、思考を「愛されたい愛したい」の二言で埋め尽くそうとする。
あんなにもあっさりと終わった「自分の正しさ探し」のかわりに、こんなにも自分の本能に苦しめられるなんて。
考える事がこんなにも苦痛だなんて――――
■
そう、だ、考える事は、止めにしよう。
こんなに苦しいなら、いつ、誰かをこの身勝手な愛情で襲ってしまうくらいなら、やめにしよう。
お茶会は次でおしまい。キミの応援は続けるけど、君に余計な事を言わないようにする。
誰にも迷惑をかけないようにする。考えるコトはぜんぶ、やメにしよウ。
ああ、そうだ、や、めに、しよ、う。それ、で、おし、ま、い―――
■お借りしましたセレネス団長illust/26892481 パラキータさんillust/26893839 ルウマさんillust/26918988 ムロマチさんillust/26891501 クゲンさんillust/26891846 スピラさんillust/26924602■ピアジェillust/26891505
2012-05-26 13:34:03 +0000