「王様と会いたいんですけど」
「我等が…王に?」
王の寵愛を受ける女騎士に似た顔をした少女の言葉を小さく繰り返すと、喪服の女は声をあげて笑った。
笑う女に弟子と名乗る男は鋭い視線を向け、少女はその無表情な顔を少し曇らせる。
「ふふふ、とても愉快なことを仰るのね?
この戦時に…あなた方が、我等が王に謁見…ふふ…」
可笑しそうに笑う女はふと少女に視線を向けたかと思うと手を引き、その顔を自らの方に向ける。
「私をなめないでくださるかしら?
このように生命の大気あふれる大陸の地におりましても我等が騎士団の団員であるか否かなど匂いで判るというもの。」
すん、と少女の香りを嗅ぐと女の口元には満足気な笑みが浮かぶ。
「あぁ…ミストリアの芳しい緑の香り、あなたからは腐臭も死臭も…そう、私達の身体に染みた卑しい食の香りがいたしませんもの。
あなただけではない…そうね、そこの従者もそう…その他にも紛れ込んでいるのではないかしら。」
柔らかな声音には現状を楽しんでいる様子がありありと浮かんでいた。
「さぁ、可愛らしい子鼠さん…この卑しい獣達の巣窟でどんな風に料理してさしあげようかしら。」
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【illust/27323504】→【illust/27354220】【illust/27483739】→此処
潜入捜査組の皆さんと対峙したかったんだ!!
既に王に会ってしまってるようですが、諸々不都合などはパラレルということでお願いいたします…!!
【お借りしました】
【XVII】
ラズリさん扮するローレライさん(illust/26892359)、クランクさん(illust/26892456)、デネボラさん(illust/26917425)
どう見てもセクハラですすみません、ヴェドヴァ(illust/27266387)
2012-05-25 18:23:29 +0000