総理大臣の財前宗助は近日行われる日米親善試合の準備に追われていた
「財前総理大臣ですか?」突然声がして目の前に異様な恰好をした少年が現れた
「誰だキミは!?どうやってここに入った!?」
「私は二百年後の未来からあなたに真実を伝えに来た・・」
「何だって!?何をバカな!」
「信じるか信じないかはこれを見てもらえればわかる・・」
少年はバックルの部分に埋め込まれた宝石のような物を取り出した
それが光を放つと部屋が暗くなり
周りにはこれまで見たこともないような建物が立体映像で映し出された
「これが二百年後の未来だ・・」
「・・・まだ信じられんが 一体私に何をしろと!?」
「サッカーの存在を消去してほしい」
「サッカーを!?」
「YES サッカーは人を幸せにしない・・」
「そんなことはない!!」宗助は強く否定した
「ではこれはどうかな?」
次にホログラムに映し出されたのは
世宇子、エイリア学園、強化人間、フィフスセクターなどの姿だった
「あなたは見てきたはずだ・・サッカーが何を生み出してきたかを・・そしていつでも犠牲になるのは少年たちだ」
「しかし・・彼らもサッカーで救われた事も事実だ!!」
「NO・・これから先もっと悲惨な運命が待ち受けている・・これが証拠だ」画像が切り替わりそこに映し出されたものは・・・想像を絶する光景だった 宗助は目を見開き 固唾を飲んで見つめていた
「お分かりいただけたかな?これが実際二百年後の世界で起きてることだ・・サッカーによってもたらされた悲劇はあなたが見てきたものの比ではない・・私は世界を破滅から救うためにやってきたのだ 賢明なあなたなら もうどうすればいいかおわかりだろう・・では お願いする 財前総理」
少年はそう言うと ボールのような物を取り出すと光と共に姿を消した
財前はしばらく呆然と立ちすくしていた
数日後・・苦渋の末 サッカー禁止法案を可決した
すぐに娘の塔子から電話がかかってきた
「パパ どうしてあんな事をしたの!?」
塔子の必死の猛抗議にも耳を貸さず
宗助はその理由を語らなかった やがて電話は一方的に切れた
宗助は携帯電話に暗い目を落としてつぶやいた
「塔子 私はこの国の総理として 日本を・・世界を・・そして お前たちの子孫を危険にさらすわけにはいかないのだよ そのためにはあえて汚れ役も引き受けよう・・」完
今週放送がなかったので勝手に創作しました
2012-05-15 12:54:43 +0000