横合いから敵の土手っ腹を貫いた、巨大な竜甲虫。
騎乗するその主の顔を睨みつけ、ギレットは彼にしては珍しく、苦々しい口調でつぶやいた。
「……おう、嫌な相手に会っちまったぜ」
竜甲虫の主――顔に大きな十字傷を負った隻眼の女性は、にやりと笑う。
「は、まだ生きておったのか。もう顔を見ることもあるまいと思っておったがの」
「俺もそのつもりだったさ、そのつもりだったとも”カブトムシ”よ。……ったく、お前さんの顔を見たら古傷が痛んできた」
■現役時代、ルザリアとの小競り合いで何度かやり合ったとかやりあわなかったとかそんなお話。
■お借りしました&勝手に顔見知り設定させて頂きました、何か御座いましたらご一報下さい:ユルゲンさん【illust/26899584】
■自キャラ:ギレット【illust/26899426】
2012-05-09 12:11:28 +0000