昔、私はタルタルという種族の少女の目を借りて
ヴァナディールという世界を気ままに散歩していた。
祖国の大樹をぽーっと見上げたり、
星降る丘で光る木々を見ながら一晩過ごしたり、
船の船室で幽霊船をやり過ごそうとじっと息をひそめたり、
小さな港町の民家のベッドの可愛さに見惚れてみたり、
異国の城の奥にある花園で花を愛でたり、
夕日の美しい浜辺で仲間と花火大会をしたりした。
思い出せば、色んな風景の中を彼女と共に過ごした。
…今はもう、帰ることはないのだけれど。
2012-03-08 14:38:08 +0000