特攻兵器(illust/21053513)によって、世界が壊滅的な打撃を被ってから半年。各勢力が生き残る為の戦力として雇った、職業傭兵たるレイヴンが互いにかけられた懸賞金目当てに殺し合う中、類い稀な戦闘能力で生き残った女傑、それが彼女・ジナイーダである。 彼女は体制側たる企業連合「アライアンス」にも、反体制勢力最強の武装組織「バーテックス」にも、また無数に乱立した武装勢力にも属することなく独りで戦い続けていた。 彼女以外にもいかなる勢力にも属さず単独で戦う者は、他にも「リム・ファイアー」が挙げられる。だが『ACNX』主人公に父親を殺され自らも倒された末に歪んだ彼ほど、彼女は修羅には生きていない。彼女はレイヴンとして戦う意味や信念の為に戦う、良く言えば求道者、悪く言えば子供じみた理想者である。 いかなる勢力にも属さず戦う主人公に自分と通じる何かを感じたのか、彼女は主人公に決闘を申し込む。その時は二人の懸賞金を狙う邪魔者によってお流れになってしまったが、主人公と彼女の因縁はこの時より始まったとも言える。 真EDルートでは、彼女はバーテックス首魁「ジャック・O」の悲願、オーバーテクノロジー兵器生産プラント「インターネサイン」中枢破壊の依頼を受ける。依頼の遂行途中で件の兵器「パルヴァライザー」と交戦。撃破後、彼女が中枢へ向かった時、既に同じくジャックの依頼を受けていた主人公が、インターネサイン中枢を破壊していた。 旧時代絡みの全てが終わったことを受け、主人公とジナイーダは、以前水を差されてしまった戦いの決着を付けるべく戦う。互いに戦う事でしか分かり合えない者達の死闘はいつ果てるとも知れず、互いに満身創痍の中で、持てる力全てを駆使して二人は戦う。 そして空が白み始めた頃、辛うじて主人公がジナイーダを下す。主人公の実力に敬意を表するように、主人公こそ「レイヴン」であると彼を讃えながら、彼女は満足気にその苛烈な生涯に幕を閉じる。
2011-08-16 04:53:17 +0000