★その日、我々三人の同人仲間は、念願のコピー本を印刷するべく、水道橋駅に降り立った。★厨房になるかならんかのウチに、江古田の「まんが画廊」とか、池袋西武百貨店の【くりくり(毎日小学生新聞)クラブハウス】等に出入りして『パロディ版宇宙戦艦ヤマト』とか『11人いてはるわ!』とか読んじゃって、同人誌のミリキに取り憑かれていた我々、先ずはお金に無いので仲間内の肉筆回覧誌作っていたのだけど、今回思い切って乾式コピー本を作る事にしたのだった!★当時即売会とか出る考えは無かったので、金欠も有って当然オフセット印刷は慮外。★実際同人の印刷引き受けてくれてたのは、大山に在ったナール印刷(現在廃業?)とポプルス(現在箱根ケ崎に移転し盛業中)しか無かった時代だ。★コピー本だからと言って侮る勿れ!★当時の乾式コピー(メーカ名からゼロックスと言う場合も多かった)は普及し始めたばかりの頃、未だコンビニとか無かった時代とて、街の文房具屋とか本屋でB4 一枚¥100-、安くても¥50-はしていた時代なのだ!!★しかし、良くしたモノで、都心のオフィス/学生街に出れば、中古のゼロックスを置いた「コピー屋」なる商売も出現し、¥10-/枚ちゅう「破格」の料金でコピーが出来るようになったのである…我々はソコに掛けたのだ!(笑。★それにしても(多分リース明けの)中古機故、その状態はガタが来ていて非常によろしくない…。★事務机一台半位の図体で、幸い用紙は選択できたがソータなぞ無い…両面印刷ナゾ夢のまた夢で、印刷の状態もヨレヨ〜レ!★それでも自分の作品が「量産」されるのは、見ていて非常に嬉しい…てか感無量だったネェ…(懐。★何部刷ったかはもう忘れてしまったが、中折り本だったし、結構気張って頁数も有ったので、帰りの荷物は重かったのダった。★さて製本が待っている、帰りは後楽園駅に向かった。★後楽園球場(昔のナ)が騒がしい。★「何やってンだろうね?」「オープン戦だろう?」★赤に白帯、サインカーブの電車がやって来た、さぁ、帰って製本だ!★今は昔のモノガタリ(笑。
2011-05-14 16:27:04 +0000