蛟とは中国でいうところの龍の一種を表す語だそうだ。タイトルが水蛇(ミズチ)となっているのは、「そういえば、日本産の龍っていないな。」と思ったのと、「ミズチ」という言葉の意味からこうした。「ミ」とは水の意味で「ズ」とは格助詞「の」の古語「ツ」の濁りで「チ」とは霊、霊力を表し、また、大蛇(オロチ)等のように、蛇を表す。よって「ミズチ」という言葉は「水の霊力の強い蛇」という意味をもつ。■一つ前に揚げた「野槌」(ノヅチ)に関しても同じ理解ができると思う。野槌の語源は姿が木槌の頭に似ているからとされている場合が多いが、『日本書紀』などにも登場するモノがこんなダジャレで名付けられる訳がない。ここで上述した通りに「ノヅチ」を理解してみると、「ノ」とは「野」で、他は「ミズチ」と同じ理解の仕方で「野の霊力の強い蛇」となる。鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』で「草木の精をいふ」と解説されているから、この理解の方が腑に落ちる。さらに、「ノヅチ」の場合、「の」の古語「ツ」の濁りを「ヅ」と表している分、「ミズチ」よりもこの理解がしやすい。しかし、「槌」の字を宛てた為に妙なダジャレが生まれ、理解を妨げている。■長々とすみません。需要ないだろこのキャプション。野槌に関しては私見です。
2011-05-04 08:38:11 +0000