里吉芙蓉2011年３月１０日私はこの忌々しい高校を卒業する。私には戻りたいと思う時代もない。
この先も仲良くしたい、なんて思う友人はほんの一握り。どの記憶を探っても過去の私はをもひどく薄汚れて醜い日々をすごしてきた。何年も前から、高校の卒業式に死んでしまおうと思っていたけど私はこの数年で人は簡単に死なないことを知った。そして死んだ人間にその先は遺されていないなんてあたりまえだ。私はただこのまま歳をとり汚れて生きていくのだ。私の頭の中ではしゃぎまわる少女たちはどこまでも透明で綺麗な世界に永遠に生き続ける。私は彼女たちがうらやましくて憎い。私が彼女たちの神だということもしらずに。だから私は、老い行く私は彼女たちを閉じ込めなさい。どんなにもがいても、どんなに大人になりたいと願っても決して這い出ることの出来ない、思春期の悪夢に。この戯言を私は遺言と呼ぼう!里吉芙蓉はまだこの先数十年存在し続ける。しかし今日、醜い日々を送った高校生の私という過去が死ぬのだ！ 全ての少女たちに思春期の悪夢の祝福があらんことを！
2011-03-09 15:00:32 +0000