国の礎は民で、そして国は民のためにあるべきだ。けれど戦争は国の為に命を差し出せと囁く。国の為に死ねるのなら本望だろうと唆す。ならばいっそ滅んでしまえばいいと思っていた。それがたとえ祖国だったとしても、護るべき民も矜持さえ捨てた孤独な裸の王が統べる国なんていらない、と。しかし誰にも、王や神であろうと揺るがすことのできないものがあるのだと知ってしまった。 話をして、この場を離れるつもりがあるのなら一緒に連れて出ようと思っていた。戦う力のない者はこの場にいるべきではない。彼女はあまりにも目立ち過ぎていたし、ザイランスの戦士はその顔を忘れはしないだろう。今は誰もが城に目を向けているが、こちらまで波及しないと誰が断言できるだろう。けれど、幸運にも見つけ出すことができた彼女は、目に涙を浮かべ震えながらそれでも決して瞳を逸らさず、そこからは見えない戦場の喧噪に向かって必死に祈っていた。恐れも何もかも呑み込んで見つめるその瞳は力強く。決意と彼女自身の強さと、そして自分の傲慢を知ってしまった。その決意の前には、神も王も誰の言葉や力であっても意味を成しはしないのだ。
―――たとえ剣を握れずとも、己の矜持を護る術は心の内に。
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中間に間に合いませんでしたが、一応そのつもりで描いてたのでここまではトライガルド側で。
しつこいくらいに【幻朧の戦姫:illust/16722959とillust/16765943】を追っかけ回してすみません…。
たぶんこれで最後です。た、ぶん。
偽物とか身代わりにちょっと引っかかりのあるうちの【illust/16196492】です。
理由らしきものは期間中出せたらいいなぁくらいな感じですがどうだろう…。
こちら【illust/16933198】を見て、あぁ彼女は強いんだなぁ実戦とは別のモノだけど、同じように戦っているんだなぁと思った次第です。
偉そうなことばっか言ってる場合じゃないなとか…。
キャプション長くて申し訳ありません。次回こそ合流して攻城戦ってか、城内に罠張りまくるぞ!!(ぇ
ロゴをお借りしました【illust/16203679】
【追記】場所はアレです(何)前回はちょっと勘違いして牢屋とか描いてたんですけど、トライガルドが城攻めてるんなら陣は野営かな?野営ならテントとかかなー?な、発想でテント(らしきもの)の前です。
【さらに追記】差し替えました。差し替えに一度失敗したとかそんな…ファイル名って大事ですね…。
2011-03-05 19:27:45 +0000