少ない語彙で興奮気味に、涙ながらに「旦那さん」に起こった話を聞いた2人のギルドナイトは、疲れた表情で顔を見合わせた。「どう思います?」「うーん…」確かに以前からハンターが火山で行方不明になる事はしばしばあった。しかしそこは危険を承知の上での仕事である。特に問題視されてこなかったが、真しやかに語られる噂をまさか証言するオトモが出てくるとは予想していなかった。「オトモの話だけでは何ともな」「ええ…私も信じられません。無用な混乱を招くだけでは…」「調査は続けるが、な。噂は噂…といったところだろう、今は」若いギルドナイトはふっと扉の向こうにまだいるであろうアイルーに顔を向ける。信じない訳ではないが、アイルーの証言ではいかにも心もとない。「では、あのアイルーは…」「…口を閉じてもらうしか、ないな」緊張でごくっ、と喉がなった。すぐに行動せねばなるまい───マタタビの在庫はまだあっただろうか?
2011-02-22 07:32:28 +0000