ロードデン城下町外れ、路地裏を抜けた先、目線の高さに城を臨むちょっとした展望スポットがある。
逃げ出した竜のヒナを探すには、高い場所からまずは一望――とは少し様子が違う。
借り物の楽器を抱え直し、ポロンとひとつ弦を弾いてリガ・ヴァディーヤ【illust/12950889】は語り始めた。
「わたしの実家あたりじゃ竜神様が祀られててさ、
竜神様に捧げる歌?音楽?みたいな?
まあとにかくそういうモンが昔ッから伝わってるわけ。
んで、歌の中に竜神様の来訪を願って竜語?で語りかける部分があるンだわ」
「言葉の意味、竜のヒナに伝わるでしょうか・・・」
「大丈夫。言葉の意味はそれほど重要ではない。
竜にしか聞こえない音を出す、曲をきちんと演奏することのほうが大事だ」
「あ、ナルホド・・・わたしよりティトのほうが詳しそうだなぁ。頼もしいや!
よっし、・・・ンじゃあ僭越ながら一曲」
■お借りしました
ティトさん【illust/13017952】
クセニアさん【illust/12951204】
2010-11-14 14:59:12 +0000