レイルマガジン157号(1996.10月号)イラスト・ステーション「山を越える機関車」掲載作品です。▼
特別急行「富士」や「燕」の最後尾に連結された一等展望車から見た光景はこんな感じだったでしょうか?御殿場越えの場面を想像して描きました。▼
でもこの絵には元ネタがあるんです。作画 黒岩 保美先生、著 宮脇 俊三先生の超強力タッグにより発行された絵本、「御殿場線ものがたり」(現在は廃刊)。御殿場駅構内で走行解放される補機を展望車からの視点で描いた場面がありました。もう手元には無いのですが、この構図は今は亡き先生方へのオマージュということで…▼
なぜこの作品の後補機をC53にしたのか理由は忘れましたが、昭和初期に画期的な機構を盛り込んだ3シリンダー蒸気機関車として華々しくデビューしたものの、設計上の欠陥から儚く消えていった(本当に研修陣から忌み嫌われたであろう)存在に、強く惹かれるものがありました。▼
国産蒸機の3シリンダーによるブラスト音、きっと2シリンダーより繊細な音だったものではないでしょうか。一度この耳で聞いてみたかったです。
2010-11-04 14:56:46 +0000