(爆発音と振動)「クソ、やられっぱなしじゃねえか。護衛艦隊の連中は何やってるんだ!?」 「おじさん、アレ」 「強攻型……マクロスキャノン砲戦を挑むほどの敵なのか、奴らは」 「おじさん……」 「情けない声を出すな。次のシェルターまでもう少しだ、我慢できるな?」 「……うん」 「よし、流石は勇敢なゼントラン種族だな。じゃあ行くぞ (嬢ちゃん、悪いがもしかしたらどこへ逃げても無駄かもしれない……)」 ■統合軍が防衛戦闘を開始して数時間、情勢は確実に悪化していた。バジュラの前衛にはアイランド1への進入を許し、敵主力への阻止攻撃は旗艦バトル・フロンティアまで投入したにもかかわらず失敗に終わっていた。傭兵軍の可変戦闘機部隊は善戦していたが、彼我の戦力差は如何ともし難かった。情勢は絶望的だったが、しかし望みは意外なところに隠れていたのである。 ■「シャイアンⅡ」illust/9476176の続き。
2010-10-19 05:16:48 +0000