映画でますます有名になった感のある一畑電車
出雲市と松江を結ぶ途上、出雲大社への分岐点が川跡駅である
出雲市と松江それぞれからやってきた電車が、ここで出雲大社行きの電車と接続する
川跡と大社の間を行き来していたのが昭和一桁時代に製造されたモハ1
3ドアロングシート半鋼製、日車標準型の電車だ
一方の本線は20m級の西武赤電一族が幅を利かせていた
なかでも元451系が一大勢力でよく見かけた
僕が一畑を訪れたのは90年代も初めになってからだったが、当時はまだ在籍車両は全車釣り掛け電車だった
久々に西武の451に出会い、見たこともなかった武蔵野の生き残りデハ72に乗り、そして生え抜きの古豪デハ6にも触れた
その後、京王や南海から電車が譲渡されてくるたびに旧型車は淘汰されてゆき、
最後までお座敷電車として残っていたデハニ52が惜しまれつつ先日引退した
しばらく遠ざかっていた宍道湖半を5年程前に再訪した
川跡駅に留置されている最後の赤電を見るためだった
電車は綺麗に新しくなったけど、10数年ぶりに訪れた川跡駅はあの頃のままだった
夕方、電車を待つ暫くの間。それは間違いなく時間遡行していたのだと思う
90年代初頭、一畑の釣り掛け電車が最後の輝きを放っていたその時に
2010-08-30 08:10:23 +0000