馬面電車といえば花巻電鉄が有名だが、福島にも負けじ劣らじの馬面電車が走っていた
いまでこそ福島交通といえば、温泉地「飯坂温泉」へ湯治客を運ぶ路線として定着しているが、
かつては福島から東部へ多数の軌道線を有していた
福島駅前を起点に、長岡分岐点を経て飯坂温泉の湯野町へ至る飯坂東線。
これに並行して現在も残る飯坂西線があった。飯坂西線は軌道線だったものを鉄道線に変更して現在に至る
長岡分岐点からは右へ別れ保原へ。保原からは桑折(こおり)と梁川。掛田、月館を経て川俣へと三方向に分岐した
このうち非電化で不採算路線だった保原~桑折間と掛田~川俣間は昭和初期に廃止されている
ほぼ全線単線で未舗装の砂利道の脇を砂塵を巻き上げながら昭和46年まで走っていた
イラストの2022は昭和30年に登場したノーシルノーヘッダーの極めてスマートなデザインの車両で、これが軌道線最後の新車だった
在来車もこの車両も車体幅は1900mmちょっとという、路面電車にしても非常に細面であった
ものの記事によると車両限界は1950mmだったそうだ
廃止後、2022は福島交通の関連会社であった那須ロイヤルセンターに保存されたが、
同園が閉鎖された後に撤去、解体されたという
他社に払い下げられていれば、いまでも冷房あたりを載っけて活躍していそうな車両だけに残念でならない
2010-08-18 14:01:43 +0000