魚食性のコイ ハス

蒼海アクア

コイ目コイ科 Opsariichthys uncirostris

国内では琵琶湖や淀川水系、福井県の三方五湖の三方湖だけに生息する珍魚。体長は最大で30cmになる。河川の中流から下流および湖沼の砂底域を好んでいる。本種はコイ科の魚類にしては珍しい魚食性であり、アユやコイ科の小型魚類,ハゼ類を素早い身のこなしで捕え食す。横から見ると”へ”の字,正面から見るとデコボコという独特な形状の口を持っており、口に歯を持たない代わりにこの特徴的な口で獲物を逃さないようにしているという。国内の生息域の狭さに加え、生息域の護岸や砂底域の乱開発,ブラックバス等の外来魚による卵や稚魚の捕食によって個体数が減少、絶滅危惧種に指定されている。その一方で、20世紀後半頃からアユの稚魚の放流に紛れて日本各地に広がり、関東や中部地方,九州等にも野生化している模様。

新年一発目のイラストは淡水魚のハスにしてみました。オイカワの近縁種である本種の雄は繁殖期になると鮮やかな婚姻色になります。オイカワは青っぽいのに対してこちらは緑味が強いです。ちなみにハスは漢字で”鰣”と書き、素早い泳ぎからこの和名が付けられたともされています。存在を知った当初はてっきり植物のハス(蓮)かと思ってました…(苦笑)。

#fish#コイ科#ハス(魚)#淡水魚

2025-01-03 10:52:47 +0000