おろし金で削り込んだ分厚い雲が、空低くまで覆い被さっていた。抉れた雲の隙間からボタ雪の粒が、ふるいに掛けられるように零れ続け、枯れ果てた地表を着々と埋め尽くしていく。
見晴らしだけは良さそうな丘の上では、うずくまる深紅の竜がそんな雪の進軍をじっと見つめていた。既に頭上や背負いし翼それに尻尾などに雪が降り積もっているが、竜自身は一向に気にしていないようだ。……それよりも案じているのはきっと、竜の顎の下で雨風をしのぐ一組の男女のこと。二人は浮かぬ顔して降り積もるさまを見つめている。天候の急変には金属生命体ゾイドといえども如何ともし難く、ましてや人の無力なること。今宵はせめて見晴らしだけは良いこの丘の上でキャンプを張るしかない。降雪が辺りを静寂に包み込むのを二人と一匹はじっと待った。
お疲れさまです。企画タグ「pixivSnow2024」に合わせて雪降る中に佇むゾイドの画像を作ってみました。
(一枚目)
今回は「12月になったらpixivでは雪を降らせる企画タグが稼働するだろう」という読みがあったので、雪とゾイドの画像を先行して作っていました。ここまで企画タグは桜、雨、そしてホタルの時に参加したのですが、やってみると企画タグのエフェクトの方が主役になりがちなので、もう少しゾイドを大きく全面に押し出すことにしました。
当初はビークルの画像が左を向いていました。間にテントを張ろうとか思っていたのですが、思ったより綺麗に収まらないので画像のように収めました。
こんな風に積もるのか、こんな風に積もらないのか、そういったことは今の自分の実力ではわかりませんが、少しずつ積み上げていくのは非常に楽しいものでした。
実際のところ、ゾイドみたいにバカでかく熱の塊みたいな存在なら、体熱で雪を溶かすくらいわけないでしょう。でもそれをしないということは、今はピンチではないということの証明でもあるのかなと思います。
(二枚目)
一枚目の拡大。vroidで作ったキャラの表情がわかり辛いのでこういう画像も作りました。
足跡とか、雪の積もり方が甘いところとか色々作っています。
また、少し前からブレイカーの目の描き方を模索しているのですが、前よりはゾイドに表情がつけやすくなったかなと思っています。よく見ると目の作りは思いのほか立体的。今回は大分活かせたかなと思います。
(追記)
投稿直前でエフェクトのイメージを確認したのですが、思ったより雪が小さいです。また反省です。
先行してtwitterで投稿していますが、若干修正しています。雪関連を書き足し、右肩のキャップを修正しています。
https://x.com/masouryu/status/1864988156715761991
2024-12-16 07:54:30 +0000