20XX年(上)第332号事件

ニヒルな探偵円谷光彦

連邦司法委員会の上級小法廷又は行政小法廷がした判決・決定、あるいは各自治区の終審の司法機関がなした連邦事項を含む判決等に対しては、大法廷に上訴をすることができる。

しかし、司法委員会には年間数十万件の事件が係属し、大法廷に対する上訴だけでも一万件を超える。その上訴事件を全て審理すると判事が過労死する。

そのため、司法委員会大法廷への上訴は、「許可上告制度」が取られている。これは、大法廷が、上訴事件が「法律の解釈に関する重要事項を含む」と認めた場合のみに、大法廷の職権で上訴を許可して審理するという形式である。アメリカ合衆国連邦最高裁判所のcertiorari(サーシオレイライ)制度、日本国最高裁判所の上告受理申立制度に類似する。

上告許可が認められることはほとんどない。99%近くの許可申立事件は、数ヶ月の審理で、本決定のように「門前払い」されることになり、審判官に意見を述べる機会すら与えられずそのまま確定する。

#Blue Archive#司法#連邦生徒会#判決文

2024-12-13 15:51:26 +0000